「このAI、本当に私のこと分かってる…?」衝撃の診断体験

「あなたの性格は “ENFJ”、リーダー気質で周囲との調和を重視するタイプですね」
まるで古くからの知人に言われたような感覚だった。
これが、ChatGPTと連動したAI性格診断ツールの最初の一言だった。
心理学ベースのMBTIやエニアグラムといった理論を、AIが自然言語処理を通じて読み解く。
今、AIが“あなたの性格・価値観・キャリア傾向”を診断する時代が静かに始まっている。
📊「ただのMBTIじゃない」AI診断のリアルな実力

筆者が今回試したのは以下の構成:
- ChatGPTにMBTI形式のプロンプトで性格診断依頼
- 職業適性やストレス耐性、チームでの振る舞い方を分析
- arXiv論文の手法を真似て、自由会話形式でもパーソナリティ分析を試行
▶ ChatGPTは何を見ているのか?

論文「LLMs Can Infer Personality from Free-Form User Interactions」では、ChatGPTのような生成AIが「会話パターン・語彙・一貫性」などからBig5(外向性・誠実性・開放性など)を推定できるとされている。
驚くべきは、明示的な診断なしでも「雑談」から精度の高い性格予測が可能という点だ。
🧪 実験:AIに「私の性格とキャリア傾向」を診断させてみた
💬 プロンプト:
「私は人の感情に敏感で、チームで調整役になることが多いです。そんな私に向いている仕事は?」
🧠 ChatGPTの診断内容:
- 性格傾向:ENFJ/ESFJ型(共感力・組織調整力が高い)
- 推奨職種:HR、教育、福祉系マネジメント、コーチング、公共サービス
- 注意点:自己犠牲的になりすぎないこと、成果の可視化を意識すること
さらに、
「ストレスがかかるとき、あなたは完璧主義になりやすく、同僚にも厳しくなる傾向があります」
という“痛いほどリアル”なコメントも返ってきた。
🧭 キャリアナビゲーションとしての可能性

実際、Auburn大学のJinyan Fan教授らは、採用やチームビルディングにもAIによる性格理解が応用できると語っている。
例えば、以下のような応用も現実的だ:
- 就活時:自己PRや職種選定に“納得感ある補強材料”として活用
- 社内配属:適性判断・リーダー資質の把握
- メンタルケア:ストレス要因やバウンダリーの分析
💡 人間が見落とす「性格の盲点」を、AIは拾う

MBTIは「型」に分類するが、生成AIは文脈的・動的にパーソナリティを解釈する。
この違いが、たとえば以下のような形で活きてくる:
- 📍「あなたがその選択をする理由」に気づかせてくれる
- 📍「自分の強みを、他人がどう感じているか」を示してくれる
- 📍「無意識の思考クセや反応パターン」を言語化してくれる
✍️ まとめ:「あなたは何者か?」を一緒に考えてくれる相棒

性格診断は、もはや“占い”ではない。
そしてAIは、“自分”という複雑な存在を言葉にする翻訳者になり得る。
ChatGPTは、知識の提供者であると同時に、
「あなたらしく生きるためのコンパス」を一緒に探してくれる存在だ。
📩 体験してみたい方へ
自分の性格タイプを伝えて、ChatGPTにこう聞いてみてください:
「私はISFPです。今後のキャリアで気をつけるべきことはありますか?」
たった一言から、自分の新しい可能性が始まります。
引用元情報
- Auburn University, Jinyan Fan(2024)
https://cla.auburn.edu/news/articles/tydkydk-that-ai-knows-about-you/ - arXiv(2024年5月投稿):”Large Language Models Can Infer Personality from Free-Form User Interactions”
https://arxiv.org/abs/2405.13052