まるで“未来型の図書館司書”。Perplexityが企業を変える?

2022年のローンチから急速にシェアを伸ばし、わずか2年で月間ユーザー1,000万人を突破した対話型検索AI「Perplexity AI」。その勢いは個人利用だけにとどまらず、2025年に入り法人導入の波が世界規模で加速しています。
たとえば、フランスの大手新聞社 Le Monde(ル・モンド)は、Perplexityとの戦略的コンテンツ提携を発表。AIが参照する記事ソースとして公式にル・モンドの記事を提供し、正確性とスピードを両立する“ニュース検索”体験をユーザーに届け始めました。
MEO(ポルトガル)による“AI検索ソリューション”展開

ポルトガル最大手の通信会社MEOも、2025年4月にPerplexityと提携し、顧客向けにAIベースの検索支援ツールを標準搭載したと発表。
企業や行政顧客に向けた「リアルタイムなFAQ応答」「社内ナレッジの検索」「カスタマーサポートの自動化」などが注目されています。
「Google検索では遅すぎる」「精度が担保されない」そんな声に応えるように、“エビデンス付きの一問一答AI”として導入が進んでいます。
企業導入が進む3つの理由
✅ 1. 情報源が明示される安心感

Perplexityの最大の特徴は、検索結果のすべてに出典リンクが表示される点。これにより、社内のレポート作成や外部資料への引用でも、“出典がないAI回答”というリスクを排除できます。
これは、特に金融・医療・公共事業など「証拠に基づいた意思決定」が求められる業種で大きな武器になります。
✅ 2. 複数モデルの切り替えが可能(Pro機能)

有料プラン(月20ドル)に加入すれば、GPT-4、Claude 3、Sonarなどの最新LLMを自由に切り替えて利用できます。
これにより、たとえば「法律相談にはGPT-4」「マーケティング戦略にはClaude」など、AIの“専門分野”を活かした使い分けが可能となります。
✅ 3. 拡張機能とAPIで既存ワークフローに統合可能

Chromeの拡張機能「Perplexity – AI Companion」を活用すれば、ワンクリックで現在開いているページの要約や、関連情報の検索が可能に。
さらに企業向けAPIの提供も進んでおり、NotionやSlack、社内ポータルへの組み込みといった用途も広がっています。
Perplexityを導入する企業のリアルな声

先述のLe MondeやMEOの事例をはじめ、Elementor社(Webビルダー)の社内チームもPerplexityを導入し、業務効率の向上を実感していると述べています。
「月に数百件のクライアント問い合わせ対応の下書き作成が、Perplexityで“約60%短縮”された」
Elementor 社 内部インタビューより(Elementor Blogより)
業務の精度とスピードの両立を目指すなら、今後の導入価値はますます高まりそうです。
結論:Perplexityは“次世代の法人検索AI”

ChatGPTが「創造性」に特化しているのに対し、Perplexityは「信頼性とスピード」に強みがあります。
その結果として、報道機関、通信業界、ソフトウェア開発、行政など、「根拠と即応性」を必要とする現場で支持を広げています。
AI検索の信頼性・スピード・拡張性を求めるなら、Perplexityはまさに“導入するべき1本”。