甘い飲み物が心血管疾患リスクを高める一方、お菓子には意外な発見が

甘い飲み物のリスクが際立つ結果に

砂糖たっぷりの炭酸飲料やフルーツドリンクが体に悪いことは知られていますが、今回の研究でそのリスクがさらに明確になりました。スウェーデンの研究チームは、69,705人を対象に砂糖の摂取と心血管疾患リスクの関連性を調査。甘い飲み物の摂取は虚血性脳卒中、心不全、心房細動、腹部大動脈瘤のリスクを大幅に増加させることが判明しました。

興味深いことに、甘い飲み物に含まれる液糖は、固形物と比べて満腹感が少なく、過剰摂取につながりやすいとされています。そのため、甘い飲み物は特に注意が必要です。

お菓子は意外と無害？

一方で、お菓子の摂取については異なる結果が得られました。研究では、たまにペストリーやチョコレートを食べる人の心血管疾患リスクが低下する傾向が見られました。完全に砂糖を避ける人たちよりも、少量のお菓子を楽しむ人々の方が健康的な結果を示したのです。

研究者たちはこの現象を、砂糖を控えすぎることが既存の健康問題を反映している可能性や、適度な砂糖摂取がストレスを軽減する効果を持つ可能性と関連付けています。

砂糖の種類と摂取量がカギ

研究によると、砂糖の摂取源と状況が重要であることが明らかになりました。炭酸飲料などの甘い飲み物は頻繁に消費されがちですが、お菓子は特別な機会や社交の場で楽しむことが多く、摂取頻度が低いことが影響している可能性があります。

スウェーデンでは「フィーカ」という、コーヒーとペストリーを楽しむ文化があります。このような習慣が、お菓子の摂取が完全に悪い結果をもたらさない理由の一つかもしれません。

まとめ

砂糖を完全に排除するのではなく、適量を意識することが健康への第一歩です。特に甘い飲み物は摂取量を控えるよう心がけましょう。一方で、特別な機会に少量のお菓子を楽しむことは、心の健康にもつながるかもしれません。

科学者たちは、異なる砂糖の摂取源が心血管疾患リスクに与える影響について、さらなる研究の必要性を訴えています。健康的な食生活を目指すために、こうした研究結果を日々の選択に活かしてみてはいかがでしょうか？

引用元情報

• Frontiers in Public Health (論文本体)
• Frontiers in Public Health (ニュース記事)