日の入りが一番早いのは冬至より前?東京は12月上旬に16時28分になる理由

東京の日の入りが一年でいちばん早いのは、冬至の日ではありません。2026年は11月29日から12月13日の間で、時刻は16時28分です。冬至の12月22日は16時32分で、4分遅くなっています。

私は、昼がいちばん短い冬至に、日が暮れるのもいちばん早いと思い込んでいました。この記事では、国立天文台暦計算室の解説と東京の日の出入りの表をもとに、日の入りの底が12月上旬に来る理由を、南中時刻と昼の長さの2つに分けて確かめます。日の出がいちばん遅いのは1月2日から13日で、これも同じ仕組みで説明できます。内容は2026年11月時点のものです。

  • 東京の日の入りが最も早いのは11月29日から12月13日で、16時28分
  • 昼が最も短いのは冬至の前後で、日の入りや日の出の底とは日がずれる
  • 日付がずれるのは、太陽が南中する時刻が12月に遅れ続けるため
  • 夏至にも同じずれがあり、日の出が最も早い日は夏至の前になる
目次

東京の日の入りは12月上旬に底を打つ

2026年の東京の日の出入りを10日おきに見る

国立天文台の暦要項にある日の出入りの表で、11月から12月を見ます。日の入りは11月7日の16時41分から、11月27日の16時29分まで早くなります。12月7日は16時28分で、12月17日には16時30分と遅くなり始めています。

日付 日の出 日の入り
11月7日 6時08分 16時41分
11月17日 6時18分 16時33分
11月27日 6時28分 16時29分
12月7日 6時37分 16時28分
12月17日 6時44分 16時30分
12月27日 6時49分 16時35分
1月1日(2027年) 6時51分 16時38分
※国立天文台の暦要項(令和8年・2026年)にある日の出入りの表から、11月から12月の10日おきの行を抜き出しました。1月1日の行は2027年の値です。

国立天文台暦計算室の暦Wikiは、日の入りが最も早くなるのは冬至の10日くらい前だと説明しています。2026年の冬至は12月22日なので、12月12日前後になります。表の底の期間と合っています。

11月1日の16時46分から、12月上旬までの変化

2026年11月1日の東京は、日の入りが16時46分です。12月1日の16時28分までの30日間で、16時46分から16時28分へ18分早くなります。1日あたりでは約0.6分です。12月に入ると、この早まりは止まります。

国立天文台は、秋の日の入りの時刻は急速に変化するとして、「秋の陽はつるべ落とし」と紹介しています。11月の夕方が急に暗くなる感覚は、時刻の表でも確かめられます。

日の入り・昼・日の出の底は、別々の日に来る

日の入り・昼・日の出の底は、別々の日に来る
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3つの底を東京の表で並べる

東京の2026年12月から2027年1月の表で、3つの底を並べました。

何の日 東京の日付 時刻など
日の入りが最も早い 11月29日~12月13日 16時28分
昼が最も短い 12月20日・22日・25日など(冬至は12月22日) 9時間45分
日の出が最も遅い 1月2日~13日 6時51分
※東京の2026年11月~2027年1月の日の出入り表(国立天文台と同じ定義で計算)。1月の値は2027年です。

日の入りの底は11月29日から12月13日の15日間で、冬至の12月22日より9日前に終わります。日の出の底は1月2日から13日で、冬至の11日後から22日後にあたります。昼の長さは、冬至の前後だけ9時間45分になります。

昼の長さは冬至が底で、日の出入りだけがずれる

国立天文台暦計算室は、昼や夜の長さは冬至や夏至を境に対称的に変化し、冬至や夏至がピークになると言って差し支えないと説明しています。冬至や夏至ごろは日の出入りの時刻の変化が小さいため、分単位の引き算では、冬至ではない日が最短に見えることもある、という注記もあります。

昼の長さは冬至が底で、日の出と日の入りの時刻は冬至が底ではありません。この2つが食い違うところに、今回の疑問があります。

夕方の外出や帰宅の時刻を、日の入りの時刻から決めていますか?

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日の出入りを決めるのは南中時刻と昼の長さ

日の入りは南中時刻に昼の半分を足した時刻

太陽が真南に来る南中の時刻から、昼の長さの半分だけ時間が過ぎたとき、太陽は沈みます。日の出は、南中の時刻から昼の半分をさかのぼった時刻です。

東京の12月1日で確かめます。南中は11時30分、昼の長さは9時間56分なので半分は4時間58分です。11時30分に4時間58分を足すと16時28分になり、表の日の入りと合います。日の出は11時30分から4時間58分を引いた6時32分で、これも表と合います。

日の入りが早まるか遅れるかは、南中時刻の動きと昼の半分の長さの動きを足し合わせた結果です。昼の長さだけを見ても、日の入りの日付は決まりません。

国立天文台が示す2つの効果

国立天文台暦計算室は、日の出入りの変化を2つの効果に分けています。1つは南中高度の変化で、南中高度が低くなると日の出は遅く、日の入りは早くなります。もう1つは南中時刻の変化で、南中が遅くなると日の出も日の入りも遅くなります。南中高度の変化の度合いは緯度によって違い、緯度による昼の長さの差はEUのサマータイムと緯度による昼の長さの差の記事で扱っています。

冬至や夏至の付近では、南中高度の変化の影響が小さくなり、相対的に南中時刻の変化の影響が大きく現れる、と説明されています。冬至の前後で日の出入りが冬至のピークからずれるのは、このためです。同じ表には夏至の行もあります。

季節 日の出・日の入りが最も早い日・遅い日
夏至 日の出が最も早いのは夏至の前、日の入りが最も遅いのは夏至の後
冬至 日の出が最も遅いのは冬至の後、日の入りが最も早いのは冬至の前
※国立天文台暦計算室の暦Wikiの表から、夏至と冬至の行だけ抜き出しました。

南中時刻が12月に遅れ続ける理由

南中から次の南中までは、360度ちょうどの自転ではない

国立天文台暦計算室によると、太陽が南中してから次に南中するまでの間にも、地球は公転しています。そのぶん、地球は360度より余計に自転しなければなりません。この余計な自転量が季節で変わるので、南中時刻も毎日少しずつ動きます。

公転で進んだ分だけ余計に回る、という考え方は、星座が毎日少しずつずれて見える理由とも通じます。星の側の話は季節で見える星座が変わる仕組みの記事でまとめました。

要因1は軌道の形、要因2は地軸の傾き

国立天文台は、南中時刻が変わる理由を2つ挙げています。1つ目は、地球の公転軌道が楕円であることです。近日点の付近では地球が速く動くので、余計に自転する量が増え、南中時刻はだんだん遅くなります。

2つ目は、自転軸が公転面に垂直ではなく、約23.4度傾いていることです。夏至や冬至のころは公転面にほぼ平行な向きで余計に自転するので、必要な自転量が多くなり、南中時刻は遅くなります。国立天文台は、南中時刻に与える影響は要因1よりもこちらの方が勝る、とも書いています。

現在は冬至と近日点が近い状態にあり、歳差と近日点の移動によって、約21,000年の周期でこの関係はずれていく、という説明もあります。12月に南中が遅れ続けるのは、今の地球の配置での話です。

東京の南中時刻は、11月から1月まで遅くなり続ける

東京の表で南中時刻を並べると、遅れ続けていることが読み取れます。

日付 日の出 南中 日の入り 昼の長さ
11月1日 6時02分 11時25分 16時46分 10時間44分
12月1日 6時32分 11時30分 16時28分 9時間56分
12月13日 6時41分 11時35分 16時28分 9時間47分
12月20日 6時46分 11時38分 16時31分 9時間45分
12月31日 6時50分 11時44分 16時37分 9時間47分
1月13日(2027年) 6時51分 11時49分 16時49分 9時間58分
※東京の日の出入り表から日付を選んで抜き出しました。昼の長さは日の出から日の入りまでです。

南中時刻は、11月1日の11時25分から12月1日の11時30分まで5分、12月22日の11時39分まで合計14分、12月31日の11時44分まで合計19分遅くなっています。南中が遅くなるぶん、日の出も日の入りも後ろへ動きます。

11月から12月の数字を、南中と昼の長さに分ける

11月から12月の数字を、南中と昼の長さに分ける
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11月1日から12月1日は、昼の短縮が大きく日の入りが早まる

東京の11月1日は昼が10時間44分、12月1日は9時間56分で、30日間で48分短くなります。日の出入りに効く昼の半分は24分の短縮です。南中は5分遅くなるので、日の入りは5分から24分を引いた19分ほど早まる計算になり、表の差の18分とほぼ合います。日の出は5分に24分を足した29分ほど遅くなる計算で、表の差の30分とほぼ合います。

この期間は、昼の短縮のほうが南中の遅れより大きいので、日の入りは早まり、日の出は大きく遅れます。私は夕方の暗さのほうが目立つ時期だと感じていましたが、時刻の変化でいえば、朝の遅れのほうが大きい期間です。

12月1日から22日は、2つの動きが打ち消し合う

12月1日から冬至の12月22日までに、昼は9時間56分から9時間45分へ11分短くなります。昼の半分では5.5分の短縮です。南中は11時30分から11時39分へ9分遅くなるので、日の入りは9分から5.5分を引いた3.5分ほど遅くなる計算で、表の差の4分とほぼ合います。日の出は9分に5.5分を足した14.5分ほど遅くなる計算で、表の差の15分とほぼ合います。

日の入りの底は、この途中に来ます。南中の遅れが昼の短縮を上回った時点から、日の入りは遅くなり始めます。

12月13日ごろまで、日の入りは16時28分のまま動かない

12月1日から13日までの12日間で、南中は11時30分から11時35分へ5分遅くなりました。昼は9時間56分から9時間47分へ9分短くなり、半分は4.5分の短縮です。5分の遅れと4.5分の短縮がほぼ釣り合うので、日の入りは16時28分のまま動きません。これが、日の入りが11月29日から12月13日まで同じ16時28分になる理由です。

この計算は、表の分単位の値を使った概算です。秒単位まで合わせたものではないので、1分ほどの食い違いは出ます。ここで言えるのは、南中の遅れと昼の短縮の大きさが、12月上旬に入れ替わる、という流れまでです。

緯度や場所が変わると、日付もずれる

変化の度合いは緯度で違う

国立天文台暦計算室は、南中高度の変化の度合いが緯度によって異なると説明しています。ウェザーニュースの解説も、日の入りが最も早い日や日の出が最も遅い日には、国内でも南北で差があると書いています。

この記事で確かめたのは東京の値だけです。札幌や那覇など、ほかの地点で日の入りの底が何月何日になるかは、確かめていません。

日の出入りの時刻は、標高0メートルの計算値

国立天文台は、日の出入りを太陽の上の縁が地平線に一致する時刻と定義し、地平大気差を角度の35分8秒としています。標高は通常0メートルとして計算し、山や建物があっても考慮しません。山に隠れるので日の入りが早い、という影響は表に入っていません。

夏至のほうにも、同じずれがある

日の出が最も早いのは夏至の前、日の入りが最も遅いのは夏至の後

先ほどの国立天文台の表のとおり、日の出が最も早くなるのは夏至の前で、日の入りが最も遅くなるのは夏至の後です。冬至と向きが逆になっています。

2026年の東京の表では、日の出は6月10日と6月20日がどちらも4時25分です。日の入りは6月30日の19時01分が、表の行のなかでいちばん遅くなっています。6月20日は19時00分、7月10日は18時59分なので、6月末が最も遅い行です。

仕組みは冬至と同じで、南中時刻の動きが関わる

夏至のころも、公転面にほぼ平行な向きで余計に自転するので、国立天文台の説明では南中時刻は遅くなります。南中が遅れると日の出入りが後ろへずれるので、日の出の底は夏至より前、日の入りの最遅は夏至より後になります。

夕方と朝の予定を、日の出入りの底に合わせる

11月は日の入りが毎日少しずつ早まる

11月1日の16時46分から11月27日の16時29分まで、26日間で17分早くなります。1日あたり約0.65分です。11月に入ってすぐ夕方が暗く感じられるのは、日の入りが毎日少しずつ前へ動いているからです。

私はクロスバイクで移動することが多いので、この時期は日の入り時刻を見て帰る時刻を決めます。12月上旬は16時28分なので、17時に外にいる場合、日が沈んでから約30分たっています。17時から16時28分を引くと32分です。

12月13日を過ぎると日の入りは遅くなるが、日の出は遅いまま

日の入りは12月13日を過ぎると遅くなりますが、朝のほうは1月上旬まで遅くなります。12月は、夕方が少しずつ延びる一方で、朝の暗さは深まる時期です。朝に出かける人は、日の出の底の1月2日から13日まで、日の出が遅いままだと考えておくとよいでしょう。

この説明の注意点と、確かめられていないこと

表の値は計算値で、地点と定義が前提

この記事の時刻は、国立天文台の暦要項と、国立天文台と同じ定義で計算された東京の表をもとにしています。標高0メートル、東京の日本経緯度原点を基準にした値です。お住まいの地域では数分ずれることがあります。

均時差の大きさと、他の地点の日付は確かめていない

国立天文台は、地方平均太陽時で太陽が南中する時刻を「12時から均時差を引いたもの」と説明しています。この記事は南中時刻の変化を、国立天文台の2つの要因の説明と、東京の表の数字で確かめました。均時差の最大値や、東京以外の地点の日付は、確かめられた資料が手元になかったので書いていません。

分解の計算は、分単位の表を使った概算

12月上旬の分解は、分単位に丸められた表の値からの概算です。1分程度の差は、丸めによる誤差の範囲です。日の入りの日付を秒単位で決めたいときは、国立天文台の暦計算室で、その年の値を出して確かめてください。

日の出入りの表を使うときの判断の目安

外出・帰宅・朝の予定で見る数字

日の出入りの数字は、使い方によって見る場所が変わります。夕方の予定には日の入り、朝の予定には日の出、昼の長さそのものには冬至前後の値を見ます。

知りたいこと 見る数字 東京の目安(2026年)
夕方の外出や帰宅 日の入り時刻 11月は1日の16時46分から27日の16時29分へ早まり、12月1日から13日は16時28分
朝の暗さ 日の出時刻 12月も遅くなり続け、1月2日から13日が6時51分
昼の長さそのもの 日の出から日の入りまでの時間 冬至の12月22日前後が9時間45分
※目安は東京の値です。住んでいる場所の時刻は、国立天文台の暦計算室などで調べられます。

地点を選んで調べるときの方法

国立天文台の暦計算室では、地点を選んで日の出入りを調べられます。この記事の表は東京の値なので、住んでいる地域の予定には、その地点の値を使ってください。

日の出入りについてのよくある誤解

冬至は日の入りが一番早い日?

違います。国立天文台は、日の入りが最も早くなるのは冬至の前だと説明しています。東京の2026年は11月29日から12月13日の16時28分で、冬至の12月22日は16時32分です。

冬至は日の出が一番遅い日?

違います。日の出が最も遅くなるのは冬至の後です。東京の2026年から2027年は、1月2日から13日の6時51分で、冬至の6時47分より4分遅くなっています。

昼の長さも冬至からずれている?

昼の長さは、冬至が底になっています。国立天文台は、昼や夜の長さは冬至や夏至を境に対称的に変化すると説明しています。ずれているのは、日の出と日の入りの時刻です。

まとめ:日の入りが冬至より前に底を打つ理由

東京の日の入りが最も早いのは、2026年は11月29日から12月13日の16時28分で、冬至の12月22日の16時32分より早い時刻です。日の出が最も遅いのは1月2日から13日の6時51分で、これも冬至の後にあたります。

日の入りは、南中時刻に昼の半分を足した時刻です。国立天文台は、南中時刻が12月に遅れ続けることと、昼の長さが冬至に向けて短くなることの2つの効果で、日の出入りの最も早い日と遅い日が決まると説明しています。結論として、夕方の予定には12月上旬の16時28分を、朝の予定には1月上旬の6時51分を目安にして、実際の時刻は住んでいる地点の表で確かめてください。

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EDITOR
白月ハルカ
ディスカバリーメディア 編集長
1995年生まれ、新潟・長岡育ち。いまは東京の中央線沿線でひとり暮らしをしながら、ディスカバリーメディアの編集長をしています。前職はIT企業の広報(5年)。統計表を眺めるのと、ラジオの野球中継と、ジョジョ(第4部派)が好きです。ニュースの見出しを見ると「本当に?」と数字を確かめにいく癖があって、その確かめた結果を記事にしています。間違いを見つけたら教えてください、すぐ直します。